perverse
そんな不安な私を見て、宙さんは席を立ち私の元に来て抱きしめる

「そんなに翔が気になる?」

首を横に振る

たぶん嘘ではない
免疫がないだけ

酔っているせいか、気が大きくなっている私がいる

瞳が潤んでいる

お互いの瞳に映っている姿がわかるぐらい見つめあっている

「私のすべてを、宙さんのものにしてくれませんか?」

私の本心

すべて宙さんの色に染めてもらい翔の破片を消し去りたい

「いいよ。でもこのディナーが終わってからね」

彼の顔が寂しく微笑むのは夢なのか?
それとも現実なのか、朦朧としていてわからない


食事が終わり、ベッドにゴロリ

ソファーに座っている宙さんに

「こっちに来ませんか?」
って誘うと

「俺はこっちで寝るよ。約束だから」
「えー寂しいです。こっちに来てくださいよー」

「煽るのは禁止」

あっ、そうか約束していた
忘れてた・・・

なんて思っていたら、ベッドにやって来て長い腕で私を抱きしめる













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