breath
ベッドに押し倒され、彼の大きな身体が私に覆いかぶさる。

重なっていた唇が離れ、首筋を伝い、彼の手が私のパジャマのボタンを外す

大きな手が、私の膨らみを掴み、彼の指先が尖った部分を摘み刺激を与える

「………んっ」

我慢していた声が漏れてしまった

彼はクスッと笑い

「明日美……声をもっと聞かせて……」

と耳元で囁き、私を煽る

樹さんは服を脱ぎ捨て、彼の身体の体温が直に私の身体に伝わる

ーーーー何年ぶりの男性の肌の感触が、私の中に潜んでいたオンナを呼び覚ます

「いっ…つきさん……好き……」

演技ではない、私の本当の言葉

「俺もだよ……」

樹さんが、答えてくれる。

私の頭の片隅には、さっきの寒い中でエントランス前にいた藤崎さんの姿が思い浮かぶ。
私は、どんな理由があれ樹さんが私の事を選んでくれた事に、優越感に浸っている

私の中の狡い私が、その感情を快楽に導いているのは気のせいだろうか?

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