breath
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side 樹
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夕方、打ち合わせをしていると秘書課の溝口室長から連絡があった

仕事上、全く接点がない秘書課からなぜ連絡があるのか、俺も打ち合わせをしている上司も不思議だった

「お電話変わりました、高宮です」
「樹か?俺だ。今、望月さんの携帯に連絡をしたら様子がおかしくて電話を切られた。何か事件に巻き込まれたかもしれない。今すぐ、駆けつけるからお前も来い」

いつもは冷静沈着の専務が、慌てている。

もしかして……また浅野が襲いに来たか?

ーーーと思うといてもたってもいれらなかった。

「どうしたんだ?高宮」

という上司に訳を説明しようとしたところ、『トントン』とノックがして秘書課の溝口室長が入ってきた

「申し訳ない。専務命令で至急、高宮主任をお借りいたします」

と言い、打ち合わせを中断させ俺をかっさらって行く、室長。今、会社内で一番勢いのある専務の突然の命令だから、誰も歯向かう事ができない。

一緒にいた上司も唖然として「どうぞ……」と、文句も言えない状態で俺を献上した
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