breath
マンションの前に立っていた彼女は悲壮感が漂っていた

悲しみに満ち溢れていた表情

何か悩んでいるような儚げな姿

目を閉じると、今でも姿を思い出してしまう

ダメダメダメ………同情したら……私は樹さんの正当な婚約者

元カノ……まして不倫と二股していた人に同情していたら、身がもたない

ーーーー忘れなければ……

アクセルを踏みっぱなしで突き進む

今の私にブレーキなどいらない

今の私ができるのは、それだけだと思っている

それぐらい覚悟をしていた


樹さんのマンションに着いて、真っ先にやった事は

彼に抱かれる事

私もそれを望んでいたし、彼も思っていたに違いない

まる1日会っていなかっただけなのに、私の身体は彼を求めていた

玄関に足を踏み入れた瞬間私から、むさぶるように彼の唇を求めた

彼はニヤって口角を上げ、喜ぶように私を受け入れる

ーーーー彼と何処か繋がっていないと不安を覚えてしまう私
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