breath
準備……?

何をするんだろう?意味を理解してなかった

本棚のガラス戸に映る私の顔……化粧崩れています

「ハハハハハ……」

私しかいないのに空笑いをする

女子力ゼロだ……恥ずかしい……

バックから化粧ポーチを出して、念入りに直す

そして階段を降りリビングに向かう途中、話し声が聞こえる

来られているのは女性なんだ……

部屋に入る前に、深呼吸をしてどんな様子なのかドアに近づき、そっと話を聞く

「私のお腹には樹さんの子供がいます。今、5ケ月に入ったところです」


えっ今、何て言った?この人・・・

今までラブラブで幸せ絶頂だった私の気持ちは、地獄に落とされたぐらいダメージを受けている

イツキサンノコドモ

この声、もしかしたら藤崎さん?

「何度言ったらわかるんだ。お腹の子は坂口部長の子だろう?日数が合わない」

樹さんが冷たい口調で言う

「樹、何度も言うけど貴方の子供よ」
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