breath
母が去ってからどれくらい時間が経ったのだろうか?

ドアをノックをする音が耳に入り

「明日美ちゃん、加藤専務がお見舞いに来てるわよ」

ーーーはい?今何を言いました?

樹さんならともかく、何で専務が来るのよぉーーー

思わず叫びたくなったけど、聞かれたらマズイのでさすがにその言葉は口にしない

それよりも、私スッピンだし、この泣きはらした惨めな顔

見せられない

どうしよう

ベッドから抜け出し、取りあえず着替えようとする私

タンスに手をやった瞬間、ドアが開く……

ドアが開いた隙間に……専務の顔………遅かった……

「どうぞこちらです」

と強引に案内するお母さん。

私部屋着だし……こんな状態で寝室に案内するお母さんの気が知れない

一生恨んでやる

パタンとドアが閉まり、目の前には樹さんの瞳によく似た専務が立っていた

身長は樹さんと同じくらいだけど、専務の方が同じ痩せ型だけど筋肉質だ

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