breath
「あっ、そうでしたか。」

専務の話を聞き、藤崎さんがいかなかった事に安堵する

でも、何で樹さんが行かないのだろう?

疑問に思う

「樹さんは……おみえじゃなかったんですか?」

他人行儀の言い方だけど、さりげなく聞いてみた

「来なかったよ」
「どうして?」

弱り切っているのに、攻撃的に聞く私がココにいる

ーーー樹さんのことになると、女性としてのサガが心の片隅から湧き出てくるのか……

私は、あんな事があったのに、まだ樹さんの事を思っている

そして愛している……

こんなに思っているのに……なぜ私の思い通りに事が運ばないんだろう?

ーーーもしかしたら、これが運命?

だとしたら自分の運命を恨んでしまう

「理由は知らないが、たぶん常務に反省室にでも入れられてるんじゃないか?」

えっ、今何言いました?

樹さん26歳ですよ。子供じゃないのに……

思わずプッと吹き出してしまう
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