breath
「明日美……俺……」

戸惑ったような樹さんの声が聞こえる

私の背後にいるので表情は見えない

その声が……私の心を揺さぶるけど……心と身体が同じ動きをしてくれない

「樹さん……すいません……少し時間をくれませんか……?突然の事で、ゆっくり考えたいんです」

やっと言えた言葉

私の本心

「わかった。明日美……一つだけ言わして。俺は今でもずっと明日美の事を愛しているし、結婚したいと思っている。」

そう言われた私は樹さんの顔を見ると、樹さんは昔のようないつもの優しい笑顔を私に向けてくれる

「やっとこっちを見てくれた……」

私は樹さんが私に対する今の気持ちを言ってくれて

それが嬉しくて

今までの気持ちが溢れてしまい、目から涙がいっぱい浮かんできた

私は両手で顔を覆い、泣き顔を見せないようにすると、樹さんは軽く私の頭をポンポンと叩いた

二年前と変わらないように
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