breath
身体を離して違和感がないようにワインを社長にすすめる
別にこの二年間に肉体関係は全くないけれど主従関係や信頼関係は私達の間にはある
だからワインと食事の今の時間の過ごすだけでも違和感はない
たわいもない話をして・・・飲み過ぎました
今晩、私は逃げ切ることができるのでしょうか?



喉が渇いて目が覚める
またもや社長のベッドの中
時計を見ると午後8時を過ぎた頃
キッチンに飲み物を取りに行くため廊下を歩く
ドアの前に着いた時、ドアのガラス越しに見える社長の後ろ姿
電話をしている
私は音が立たないように少しだけドアを開けて話を聞く
「今日はダメだ。明日も。用事がある。そんな事を言われても俺達はもう夫婦じゃないだろう?」
電話の相手は社長の離婚した奥様
何となく嫌な予感
私はそっとドアを閉めて寝室に戻る
頭の中を整理しなきゃ
ベッドの中に潜り込んで寝たふりをしたら良いのだけれど、社長と奥様が今でも続いていて、もしかして今でも関係があったらこのベッドで
そんな事を想像するだけでも気持ち悪くなってベッドに入る事ができない
元奥様が離婚直後に会社に突撃した時は邪険に扱っていたのに
さっき見た社長はあの時の冷たさが微塵たりとも感じなく普通に接していた
二人の今の関係を想像するだけで胸が痛む
なぜ社長は樹がいる私に迫って来るの?
別に私じゃなくてもいいじゃない?
もしかして私を利用している?
それとも遊ばれている?
いろんな思いが錯綜してしまい、私はどうして良いかわからなかった
一つだけわかるのは、社長のペースに乗せられてはいけない
自分の事は自分で決めなければいけない
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