breath
「昔も今も変わらず魅力的。痩せた身体も抱き心地が良い」
それ以上私が何も言わないよう唇で言葉を塞ぐ
私が言葉を忘れた頃樹は唇を私の首筋に這わせ久しぶりの私を堪能
気持ちが良い
身体も心も
干からびている私に水分が体中に浸み込んでいく
最初は穏やかだった樹もスイッチが入ったようで、激しく私の身体を貪りだす
衣類をすべて剥ぎ取り私の感じるところを集中して愛撫
私が樹と身体を重ねたのはまだ数えることができる範囲なのに、樹は私の身体のことを良く知っている
「気持ち良い」
喘ぎ声とともに漏れる言葉
身体中が熱くなりもっと欲しい
早く樹と一つになりたい
でも樹は私の身体の中で一番感じるところを味わい、湧き出る蜜を樹は悪戯に指でかき回す
「樹」
もう限界
樹はそのことに気づかないふりをしながら、私の身体を弄ぶ
いつもより前戯が長いのは、樹が私のことを思って?
快楽の中、記憶が薄れていく。そんな中
「早く!」
「何が早くなの?」
「早く私の中に」
彼をギュット抱きしめ、ただ求める
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