breath
「自分に自信がある人なんですね」
「俺も彼女の罠にはまりそうで警戒はしている。その為に明日美を利用してゴメン」
「利用?」
「婚約者がいるってこと」
事故に絡めて婚約者として私を担ぎ上げたのはこんな理由があったから
私に対する優しさが偽物だということがスゴく悲しい
私は偽物の婚約者
悲しさがこみ上げてきて涙が・・・俯きながら涙をこらえる
涙を止める力よりも量の方が多く堪えられない

その声を樹さんに聞かれてしまったのか?歩いていた足が止まってしまった
「泣いてるの?」
俯きながら首を横に振る
「俺のせい?ごめん」
私の涙は溢れでてしまい、俯く以外方法がない
「ずっと昔から明日美のことは好きだった」」
、その言葉に反応して上を向く
涙まみれの酷い顔なので見せたくはなかったけど、それ以上に樹さんの顔が見たくなった
「ずっと、いつから?」
「中学校の入学式で、初めて明日美を見た時から」
「そんな前から?だって親が決めた婚約者でしょ?」
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