Vanilla
それからは私達は会話もないまま食事を終えた。
私がお皿を洗い終わる頃、朝永さんはお風呂に行った。
この空間から居なくなってくれてホッとした私。

昨日の夜は何があったのだろう。
朝永さんに好きか嫌いか問い詰めていたくらいだから、私が告白したのだろうか。
朝永さんは何を私に思い出させたいのだろう。

本人は話してくれる気が無いし、私も思い出せないし、それに思い出したところで話さなくても良いようなことなのだろう。

もう考えるのは止めよう。
それで日曜日は本当に部屋探しをしよう。

此処に居ても空しくなるだけだもの……。

ソファに座ってそんな事を考えていたら、洗面所の方から音が聞こえてきた。
朝永さんはお風呂から出たらしい。
私もすぐにお風呂に入ろう。
朝永さんと顔を合わせたくない。

するとガチャリと開いたリビングの扉。


「つぐみ、メンドクセーから髪乾かせ」
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