Vanilla
「朝永さん、終わりました」

髪は五分程で今日も乾かせた。
正座してたせいで、足が痺れた。
だからさっさと立って。

旋毛に向かって念じていると、何故か上半身を捻った朝永さんと目が合って。

「何で正座?」

眉を少し寄せて不思議そうな顔だが、そんなのどうでも良いから立って下さいよ。

「なんとなく!早く立って下さいよ!」

こっちは足がビリビリして限界に近いから!


ツン。

「痛っ!」


限界な私の足を何故か人差し指でツンとさしてきた。
ビリビリ電流が走ったかのような痛みに思わず口から声が漏れる。


「やっぱ痺れてんのか。笑える」

痺れて悶える私を見て、楽しそうに笑う朝永さん。

分かってやった貴方は悪魔か。

私で遊ぶ朝永さんに腹が立って、キッと目を細めて睨んでやった。
それに朝永さんはフッと鼻で笑った。

すると次の瞬間、私の身体はぐらつく。
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