Vanilla
少しほぐされると痺れが消えた。
触られていることは恥ずかしいが、程よい指圧が気持ち良すぎて心地好くなってきた。

今日の朝永さん、優しいんだか、意地悪なんだか、よく分かんない。


「お前、日曜の夜のことは思い出したんだろうな?」

「……」


気持ち良くなってきたところに朝永さんが私の足を揉みながらポツリ。

今日は火曜日で、二日前の出来事。
私は思い出せないと自白した。

……なんと、根深い男なんだろうか。
面倒くさ……


「今、俺を面倒なヤツとか思ってないよな?」

私の足を見ていた朝永さんがフッと顔を上げて、上目遣いで全てを見透かしたような苛々した瞳を向けられて。

一気に背筋はヒヤリ。

エスパーか、この人!
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