once again

「じゃ、とりあえず俺は、社長と匠にこの話をしないとな」

「私も行くわ、蓮さん」

「それじゃあ、私は怜と会見の準備に入るわね」

各自がそれぞれ、決まった方向へ進んで行った。




「これは、どういう事かな？」

目の前には、社長、室長が座っていた。
私は蓮さんと、今回の事について報告に来ていた。
例の事を伝える為に…

「オヤジ、いや社長、話を聞いてほしい…」

「この大事な時にいなくなったと思ったら、女といたのか？」

社長はかなり怒っているみたいだった。そりゃ、そうよね。
明日、写真誌に出ると言われて、対応に追われている専務が、いきなりいなくなった上に合わせて、秘書の私が一緒に帰ってきたもんだから。

どこから、話すか…
蓮さんもどこから話していいものか、考えているみたいだった。

私の事もあるから、言葉を探しているんだろう。

心を決めた私は、社長に声をかけた。

「社長、失礼と分かっていて、お話させていただきます。今回の件に関してです。専務とモデルのRURIとの写真誌に関してですが、あれは全くのデマです」

「ほぉ、デマだとどうして分かる？君だろ？蓮の相手と言うのは。今度挨拶に来るとは聞いていたが、普通怒らないか？自分とは違う相手との噂なんて。私はそこを言ってるんだよ？しっかりしろと。君が相手だから、気に入らないとかじゃない。男としてちゃんとしろと言いたいんだ」