今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
水瀬さんに再会したのは、BARで会ってから1週間後のことだった。
忘れもしない。
その日は朝から何かとついていない日で、憂鬱な気分のまま出勤した。
デスクに着いた途端、掛かってきた1本の電話。
それは、私たちの部署が企画したイベントのトラブルを知らせるものだった。
『高木、現場は今どうなんている?』
『確認中です』
『企画の責任者は誰だ』
『江夏さんです、今現場に向かってると、』
『居ないらしいぞ』
『え?』
イベントというのは、秋冬の新色カラーとスタイリング剤を発表するもので、サロンさんの協力を得てファッションモールでデモストレーションを行う予定だった。
ところが、用意していたはずのモデルさんと連絡が付かず、また告知に問題があり、サロンさんからクレームが入っているらしい。
『サロンさんって確か……』
『エミノスさん』
『そ、それは』
エミノスさんといえば、うちのメーカーと長い付き合いのある老舗サロンさんで多くの商品を使って頂いている。
もし、今回のことで怒りを買い商品を使って頂けなくなったら大打撃だ。
なにせ、エミノスさんは都内だけでも60店舗以上ある大型サロンだからだ。