今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。


「あの素っ気ない上司のどこがいいの?」

「そこがいいの」

「はぁ? 俺には分かんね」


そりゃ、お子ちゃまの藤原には分からないでしょうね。

いかなる時でも冷静で、スマートで、無駄口を叩かず仕事熱心。

スーツの上からでも分かる引き締まった上半身に、すらりとした長い脚、顔は文句なしにカッコいいし、声もいい。

美容メーカーに勤める社員は茶髪にしている(ヘアモデルに借りだされることもあるため)人も多い中、正統派の黒髪ですっきりさせている襟足が、また良い。

あぁ、去っていく後ろ姿も素敵。


「プライベートが全く想像できないな」

「そこもいいの」

「お前はそればっかりだな、恋は盲目。おっそろしい~」

「うるさいなぁ」


両手をクロスさせて自分の身を抱くようなポーズで大げさな身震いする藤原を睨む。

でも、まぁ確かに盲目なところはあるかな。

分かっているけど、私は直感を信じる方なの。

出会った時、そして再会した時の、直感。

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