今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
優しい眼差しに、胸の辺りがきゅんと音を立てる。
気の迷いなのか、何なのか、あくまで上司として相談に乗るつもりで呼び出しただけなのか、実はほんの少しだけ気持ちが傾いてくれているのか、よく分からないけれど。
目の前で美味しそうに食事をする人は、私がずっと憧れ慕っている人で。
そう思ったら、やっぱり今日も黙っていられなかった。
「水瀬さん、好きです」
「前から思っていたんだが、いつも突拍子なく言うよな」
「私にとっては突拍子あります」
「日本語変だから。あるって例えば?」
「水瀬さんのことを知るたびに、いいなぁ、素敵だなぁって思うんです。その気持ちがどんどん溢れてきていっぱいになったら、言わなきゃって。今まで好きになった人はそれほどの頻度がありませんでしたが、水瀬さんの場合は毎日気持ちが溢れるので私も困っているんですよ」
「……」
あ、力説し過ぎたかな。
つまりですね、理想の上を行く理想なんです、と続けたところで、今度は私の口の中に茹でたタコを入れられた。見ると、水瀬さんがそのタコに負けず劣らずの赤い顔でこちらを睨んでいる。
「お前、声デカすぎ」
「え、あふ、うう、おいしい」
「タコの味の感想は聞いてない」