今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
「大丈夫か、何があった!!」
インターフォンを連打していた犯人は水瀬さんで、彼は部屋に上がるや否や正面から私の両腕を掴み、覗き込むように顔を近づけた。心配そうな瞳が真っすぐこちらに向けられている。
「あ、の、水瀬さん、どうしてここに」
「どうしたも何も、電話の途中で悲鳴が聞こえて通話が途切れたら、誰だって心配するだろ! 何があった? 言え!」
ノーネクタイの襟元はコートも着ていないのに、汗ばんでいる。
そうだった、私、水瀬さんと電話してて。でも、あれから30分も経ってないのに、駆けつけてくれたの……。
「すみません、大したことではなくて」
「大したことないのに電話にも出られなかったのか?」
「え?」
「何度も折り返したのに、繋がらなかった」
「あ、そうなんです、水没させてしまって」
水瀬さんは両方の眉尻を下げて訳が分からないとばかりに首を傾げる。
とにかく、ここでは何なので、と中に入るように促して、リビングに向かう途中、惨状と化したキッチンを見た彼は、またも怪訝そうな顔をした。