今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。


「――――つまり、電話の途中でゴ〇ブ〇が現れてスマホを放り投げ、退治している間にキッチンは殺虫剤まみれになり、気が付くとスマホが水没していた、と?」

「そうなんです……」


事の顛末を説明し終えると、水瀬さんは「何やってんだよ」と呟く。

その呆れた様子を見ているうちに、だんだん申し訳なくなってきた私は小さくなりながら珈琲を入れて、ソファーに座る水瀬さんの前に置いた。

通話の途中で悲鳴が聞こえたら、誰だって驚くし、折り返しの電話がつながらなければ心配になって当然。駆けつけてくれたことに喜んでいる場合じゃなかった。


「それで、奴は退治できたのか?」

「それはもうばっちりです」

「ふっ、逞しいな」


あ、笑った?


「虫は苦手だけど、実家には巨大な奴がゴロゴロしたから退治することには慣れているんです。でも、さすがに1人だったので怖くて」

「そういや、同居人は?」

「まだ帰って来てないです」


昌也は基本、夕方~深夜が仕事だし、ユリヤは繁忙期になると会社に泊まり込むことも珍しくない。

まだ日付が変わる前ならいいけど、夜中に疲れて帰って、あのキッチンを見たらぞっとするだろうなぁ。2人が帰って来る前に片づけておかないと。

そう逡巡していたところ、珈琲を飲み終えた水瀬さんが「やるか」と立ち上がった。

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