今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
男なら受け入れるべきでしょう?挑発した女に恥をかかせないために。
それができないのは、フリーではない。つまり誰かの所有物であること。
『なんだ、そういうこと?』
尋ねた私に、水瀬さんは首を横に振って答えた。
相当な量の酒を飲んでいるのにもかかわらず、表情は至ってクールだ。
『そっちは? いつも男にこうなわけ?』
今度は、私が質問された。
カウンターに頬杖をつき、ほんの少し下から私を見上げるように眺めてくる。
『酷いな、そんなんじゃないって。ただ、タイプだから』
『タイプ?』
『そ、顔もスタイルも、すっごく好み』
世の中、芸能人を除いて、自分のタイプに完璧ハマる人間なんてそう居ないと思う。そんな人が目の前に現れたら? 既婚者じゃない限り行くべきじゃない?
『どっちにしても、軽い女は好きじゃない』
『軽くないし、こう見えて好きになったら一途なんだから』
『最初は誰だってそう言うんだ』
『その辺の女と一緒にしないでよ』
『ふーん、じゃぁ証明してみろよ』