今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
「ただいまぁー」
ちょっと買い過ぎたかな。
瓶の重さで底が抜けそうな袋を気にしつつ、だらけた動作でマンションのドアを開けると、パンパン、パンパンパン!っと、派手な音を立ててクラッカーの花吹雪が飛んだ。
「うっわ、何? もぅ~」
「紗夜、おっかえりー」
「おかえりー! おめでとうー!」
「ん? うん? 何~? おめでとうって」
髪の毛にひっついた紙テープをはがしながら、同居人のユリヤと昌也(まさや)に怪訝な視線を投げつける。
2人はニヤニヤと笑いながら、私の肩を抱いて強引にリビングへ引っ張って行く。ハイヒールをまだ完全に脱いでいなくて転びそうになると、昌也が俊敏にそれを剥がしとった。
「連敗記録を塗り替えた紗夜選手、1言!」
「はぁ~?」
「どうせ今日も振られたんでしょ? さぁ、感想は?」
「ひっどーい、むかつくー! 何で振られたって決め付けるのよ」
「あら、じゃぁ、OK貰ったの?」
「それは……まぁ……振られたけど」
「やっぱりー! だろうと思った」