今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。


ユリヤと昌也は顔を見合わせると、ニヤッと笑いハイタッチまでしている。

それを横目に私はふくれっ面。


「ちょっとちょっと、酷すぎない? そんなに喜ばなくてもいいじゃないー。友達なら悲しんでよ!」

「友達だから、一緒に笑い飛ばしてるんじゃないのよ」


と、昌也。

因みの彼がこの言葉使いなのは、まぁ、最近TVでもよく見かけるアレだ。

182センチという長身の割にスレンダーで、足なんかそこらのモデルよりもずっと細くて綺麗。

彼(彼女)は、夜にはキャサリンという名前の美女に変わる。


「そうだよ、昌也の言うとおり。最高峰の山に挑戦して蹴落とされても蹴落とされても、這い上がって行く紗夜への敬意を示してね、笑い飛ばすことにしたんだよ」


わざと渋面を作り頷きながら話すのは、ユリヤ。

彼女は誰もが振り返る美貌の持ち主で頭もすこぶる良い。才色兼備とはまさに彼女のことをいい、IT会社のプログラマーをしている。

お世辞を知らず、歯に衣着せぬ物言いは時にとてもキツイのだが、裏表のない性格が私は好きだ。

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