今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
私たちが勤める会社は、美容サロン用ヘア化粧品専門企業で染毛剤・パーマ剤・ヘアケア製品などを製造、販売しており、その世界では名前の通った企業だ。
藤原は営業部、私は企画部。
外出することの多い藤原に比べ、私は机に張り付いて地味にイベントや製品の企画を考えては上に没を貰う仕事なんだ。入社して3年、そろそろ自分の考えた企画が通ったって言いたい……。
「元気だせよ、今日の同期会行くだろ」
「今日なんだ。行けたら行く」
「またそれか、お前いい加減、外に出ないと枯れんぞ。だいたい、振り向いても貰えない男にいつまでも、」
「あ! 水瀬さん!」
信号待ちをする群衆の中から、頭一つ飛び出た長身の彼を見つけた。
途端、私の元気メーターが一気に上昇する。
すごいな、彼の周りだけ輝いているように見えるんだけど! ね? 見えるよね?
藤原は呆れ顔をしている。
「おはようございます」
前髪、変じゃないかな。
メイクは濃すぎない? ドキドキする胸を押さえながら水瀬さんの隣に立つ。
iPadで何かチェックをしていた彼は、チラリとこちらに視線を寄こしたものの、軽く頷いただけで横断歩道を渡って行った。