マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「えっ!友達と来たことないの?」
「うん…友達と遊ぶ暇なんてなかったし…」
「えっ…」
…あ、ドン引きしてる?
いや、仕方ない。
札幌在住のティーンエイジャーのくせに、ここに遊びに来たことがないとか。
引くよね…。
蓑島くんは一瞬目を丸くしたが、すぐに「あははっ」と笑いだす。
「ごめんごめん。そうだったな。わかったわかった。…着いておいで?」
こっちにニッとドヤ顔で笑い掛ける。
バスに乗る際、一旦離れた手は再び繋がれた。
手を取られる度に、また恥ずかしくなって俯いてしまう。
…そんな中で、思うことがある。
蓑島くん…。
私のこういう至らないところ、世間知らずなところや、リアクションを。
バカにしてからかってくる時もあるけど。
結局、最後には何だかんだフォローして助けてくれるんだよね…。
恥をかかせっぱなしにしないっていうか…。
優しいんだよね…。
そういうところ、有難いというか。
頼もしいし、素敵だなんて思えちゃって。
何だか、嬉しいな…。
そんなことを、少し前を歩く蓑島くんの広い背中を見て感じてしまった。