先生。
「服直して。マジで腹立つ」
イライラした声の先生。
私がイライラしたいんだけど。
何で先生がイライラすんのかわかんない。
だからそんな先生を見て、私も仕返しをしたくなる。
「ホテル近いしそっち行けば良かった?」
あっけらかんとした声で、ふふっと笑うと先生の目は私を逃してはくれない。
「お前、それ本気で言ってんの?」
「あの人から聞いたよ。先生って昔から優しかったんだね。まあ、そうじゃないと生徒と同居なんかしないか」
「は?おい…「今日もボランティアお疲れ様」
そう言って散乱した制服を持って、リビングを出て行こうとするとパッと腕を掴まれる。
「なんだよボランティアって」
「先生って彼女のこと本当に好き?同情とかじゃなくて?」
「それもあいつに言われたの?」