先生。
「なに血迷ってんの。昨日も言ったけど、キープで十分だって」
「それでもいいよ。でも好きになるのは勝手じゃん」
ここまできたら誤魔化せないし、もう誤魔化したくないし、勘違いなんかじゃない。
先生のたった一言で舞い上がって、落ち込んで。
こんなにも大きな気持ちがあるのに、勘違いなはずないよ。
「好きになられるの、迷惑だって言ったら?」
「…好きになるのも迷惑なの?」
「彼女いるのも知ってんだろ」
「…うまくいってないじゃん。私にすれば…いいじゃん…」
「だって生徒じゃん。お前」
「好きになるくらい許してよ…」
声は震えているけど、心はもう奪えない。