先生。
「あの、ごめんなさい…もちろん誰かに言うとかそう言うつもりは…」
「動画まで撮ってあるのに、よく言えますね」
「た、ただ興味本位で撮っただけです…バレたくなければしなければいい。それだけじゃないでしょうか?」
「たしかに、学校内でなんて浅はかだったし問題はこちらにもあります」
「なら…」
「でも、困るんだよね。うちの子傷つけられるのは」
なんで…
なんでそんなこと言うの。
なんで…
居候で生徒の私はキープで充分なのに、何で傷つけられると困るの…?
「わかりましたよ。削除しましたよね?…お先に失礼します」
少しイラついた西野先生が、校門へ向かって行くと、ダルそうにため息をついて処理用に置いてある机に座る先生。
「せんせ…」
「…盗み聞きかよ。趣味悪ぃな」
「…やっぱり、好き」