先生。


そんな中でも、さっきからずっと鳴りっぱなしの私のスマホ。


それには私も司も、気づかないふりをした。



もう…そうしなくちゃ何もかも壊されそうな気がしたから。













昨日はいつのまにか眠っていて、朝起きたら、司が隣にいた。


そういえば、同じベッドで寝たんだ…



なのに何もしてこなかったなんて、私そんなに魅力ないかな。なんて思ったりもする。



長い睫毛と、スッと通った鼻筋。


黙っていれば綺麗な顔をジッと見て、私と司って何なんだろうと考える。





「ん…」





寝返りをうった司は、私をギュッと引き寄せてまた眠りにつく。


司も…色んな子にこんなことしてるのかな。



欲張りな私は、友達の司でさえ誰にも取られたくない。


本当は恋なんてしてほしくないし、決められた結婚相手で十分だと思ったりもする。

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