先生。
でも私は、素直になれなくて知らないふりをした。
それに司はフッと笑って、綺麗にネクタイを結び終える。
それからリビングっぽい、どこかの食堂みたいなところに行って朝食を食べた。
朝から豪華すぎるほどの、夜ご飯かな…って思うくらいすごすぎる。
「食わねーの?」
「あ、ううんっ」
そして、座って出た言葉は本当に無意識だった。
「いただきます」
私って、こんなところまで貴方に支配されてしまっているのかと、つくづく実感させられた。
自分が滑稽すぎて、乾いた笑いを薄く外に吐き出す。
「学校どうすんの?」
「行かない…」
「ふーん」
でも、司が学校に行ってる間どうしてよう。
司がいないのに、ここにいるのはさすがに厚かましすぎる。