先生。


だから…私は心の蓋を強引に閉じた。





「先生…眠いからもう切るね。また明日」





抑えきれなくなった涙を、堪えるために早口でそう言って電話を切った。


それと同時に、一気に涙が流れる。



私と一緒にまわろうって約束した場所を、他の子とまわって。


それで…私のこと心配してた、なんて…



先生は、やっぱり残酷なんだね。






帰りのバスの中。



私に気を遣って司は何も言わず、ただ横にいてくれた。


こんな時でも私の心を理解してるから、やっぱりエスパーなんだと思う。



先生には会いたくない。


学校で解散して、すぐに帰ろうと思ったのに。





「夏目」

< 320 / 399 >

この作品をシェア

pagetop