先生。
前までは、学校でしか呼ばれない名字にドキッとしたり。
呼び出されてることに嬉しさが込み上がっていたけど…
今ではそれが悲しくて、苦しくて…前を歩く先生の背中も遠い。
いつからこうなった?
私の何がいけなかった?
不良女の私には何もかもわからないよ…
お決まりの準備室に入ると、先生がゆっくり私の方を振り向いた。
夕暮れのオレンジが先生を照らす。
「キス…したって、本当?」
息が、止まるかと思った。
時間が止まれば良い…って…そう思った。
言われて思い当たる節があったから。
玲太とのことをどうして、今このタイミングで…
「ほんと……黙っててごめんなさい…」