先生。
先生はきっともう、私なんて好きじゃない。
だけど優しいから。
気を遣ってくれてるんだ。
どうしてそんなことにも気づけないんだろ…
「…俺は嘘つきだね」
沈黙を破った先生の呟きが、痛いほどに哀しかった。
きっと、前からわかってた。
先生の優しさに甘えて、無理させてたのは私だったんだ。
怒りも悲しみも、切なさも、苦しさも、心から感じるこの愛しさも…皮肉なものなんだよ。
全部…教えてくれたのが先生だなんてさ。
「…変わらない気持ちなんてないよね」
先生を纏うのは負のオーラのはずなのに、私の目には輝いて見えて、恋の錯覚を起こす。
この人が私のものだなんて、奇跡なんだきっと。
必然になる可能性は、ゼロに近い束の間の夢。
そして多分もう、この幸せな夢は…終わりだ。