先生。
それに司は、どこまでも自分の人生に否定的で、もうすでに諦めてるって感じ。
だけど、他の人の幸せを考えられるんだもん。
そんな人が、幸せになれないわけがない。
「私はあると思うよ。司は幸せになれるよ…てゆか幸せになってくれなきゃ困る」
「おっせかいだな」
「あんたもね」
そう言うと私たちは小さく笑いあった。
「今日は本当にありがとう。帰るね」
司は送るって言ってくれたけど、そこまで遅い時間じゃないし、1人で考える時間が欲しいって言って断った。
「はあ…」
もうこれで何度目のため息だろう。
先生の家が近づくにつれて、心が苦しくなっていく気がする。
それでも、もう一度はっきり伝えなきゃ。
そう思うと、気づけば玄関はもう目の前だった。