先生。


それに司は、どこまでも自分の人生に否定的で、もうすでに諦めてるって感じ。



だけど、他の人の幸せを考えられるんだもん。


そんな人が、幸せになれないわけがない。





「私はあると思うよ。司は幸せになれるよ…てゆか幸せになってくれなきゃ困る」


「おっせかいだな」


「あんたもね」





そう言うと私たちは小さく笑いあった。





「今日は本当にありがとう。帰るね」





司は送るって言ってくれたけど、そこまで遅い時間じゃないし、1人で考える時間が欲しいって言って断った。





「はあ…」





もうこれで何度目のため息だろう。



先生の家が近づくにつれて、心が苦しくなっていく気がする。


それでも、もう一度はっきり伝えなきゃ。



そう思うと、気づけば玄関はもう目の前だった。

< 338 / 399 >

この作品をシェア

pagetop