先生。



深く深呼吸をして、先生に話す言葉を呟きながら震える手で扉を開けた。


中は暗くてまだ先生は帰ってきていないようだ。



少しだけホッとしながらリビングに入り、電気をつける。


緊張しすぎてパニックになると思うから、なんて言うか練習しなきゃ…



そう思いながら、ふと見たテーブルの上に目が止まった。





‘‘今までたくさん傷つけてごめん’’





‘‘幸せになれ’’





その置手紙に震えが止まって、しばらく放心状態だったんだと思う。


そこから一歩も動けなくて、ただわかるのは先生はもうこの家に帰ってこないという事。



振ったのは私で、それでも先生にもう一度気持ちを伝えたいなんて思ってる。



それってきっと…ううん。


死ぬほど自分勝手なことなんだ。

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