先生。
こうなって正解だった。
1人の女子高生の貴重な未来を、俺が潰さなくて済んだんだから。
そう思いたいのに、あいつの笑った顔とか俺のせいで泣く顔とか、全部が愛しくて、狂おしいほど胸が痛い。
怪しい店が並ぶ夜の繁華街。
こんな場所で酒を飲んで忘れようとしてる痛々しい俺をあいつが知ったらどう思うかな。
仕事も生きてくことすらめんどくさくて、潤がいないとまるでダメな俺を見たらどう思うかな。
もうどうでもいいや、なんて心の中で呟いて、薄暗い路地に立ち並んだバーに入った。
カウンターに座ったら、1つ空けて隣の席の女と目が合う。
「あ」
俺も声には出さなかったものの、多分全く同じ反応をしていた。