先生。
「なんでいんの」
「そっちこそ。潤は?」
「興味ない娘が気になんの?」
「話逸らしたってことは上手くいってないんだ」
なんてニヒルな微笑みに腹が立った。
俺はそんな女を無視して、バーテンダーに適当にカクテルを頼む。
「ねえ、無視?」
「もう二度と会わないって言ったろ」
「会っちゃったんだから仕方ないでしょ」
「他人のふりすれば」
「なんだかんだ言って譲は優しいから話してくれるもんね?」
俺のこと知ったような口調も、親子だからやっぱり少しだけ似てる雰囲気とかすげぇ腹立つ。
「なに。誘ってるとか?」
「だとしたら?」
「抱いてやるよ」
しっかり目を見据えて言えば、なんの感情もなかったその顔が可笑しそうに小さく笑った。
「へえ、振られたんだ?」