先生。
「譲、私がしてあげられなかった分まで…幸せにしてあげて。この子を…潤を、よろしくね」
「あんたが嫉妬するくらい幸せにしてあげる」
「頼もしいわね」
ババアは、先生に向けていた視線を再び私に戻す。
死ぬほど大嫌いだった眼差しが、私を捉えて離さない。
「潤、本当に今までごめん。絶対幸せになってね」
そう言い残して、キャリーバッグを引きずりながら私達に背中を向けた。
言おうか迷ってた言葉。
言えないかもしれない、それでも今…伝えなくちゃ…
私はこんなに大きくなった。
あんたの知らないところで強くなったんだよって。
大きく息を吸い込んで、これでもかってくらい吐き出した。
「ママ!!」