先生。


私が鍵を開けてドアを開けると、男は気持ち悪く笑いさっさと中へ入った。



なんか、嫌な予感…



だけど、話してみると意外に良い人で。


譲先生の昔の話も沢山してくれた。





「あいつは本当に優しいやつだよ。イジメられてる子もほっとけないし、悪口とかも聞いたことないなあ」


「へえ…あ、今の彼女こと知ってる?相手の女は遊びらしいけど…」


「あいつにとって恋愛はボランティアだもんな」


「ボランティア?」


「好きっていうより同情の方が強い気がする。だから多分、その相手の女も可哀想な人だと思うよ」





…ボランティア。


その言葉はあまりにしっくりときすぎて、思わず目に涙が溜まった。





「そうだよね。ボランティア…か…」





先生がここに私を置いてるのは、私が可哀想だから?

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