エリート弁護士は独占欲を隠さない

まあ、彼の下についてからわかるようになった手続きやら書類の書き方やらはたくさんあるのは事実だけど。


「だってさ。五十嵐、頑張って」


同情の目を向ける青田先生に、『引かないで、もっと言ってくださいよ』と心の中で叫んだ。


とはいえ九条さんの指摘は的確で、書類があっという間に三つに分けられた。

今日中に提出が必要なもの。そして明日。
あとは期限に余裕がある書類の三つ。

今まで依頼された順にこなしていた私は、スッと肩の力が抜けた。
今日中のものはさほど多くなかったからだ。

これまで書類が山になっているのを見ただけでアタフタしてしまい、その結果ミスが出てやり直しとなることも多かった。

焦る必要がないのにひとりで空回りしていたのかもしれない。

優先順位をつけてみて、自分の要領の悪さがはっきりとわかった。

いつも無理難題を言っているわけじゃないんだ。
いや、言われてるか。
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