【短】好きすぎてむかつく (男目線)
俺が失恋したとなぜかクラス中に広まっていて、俺に声をかけてくる女子が増えた。
『昼休み、理科室にきて下さい。リカ』
そんな中、そんな手紙をもらった。
リカっつったら、隣のクラスのすっげー可愛い子だ。
やべー、俺ってやっぱりモテるわ。
昼休み、理科室の手前までやってきた。
そのとき、隣の教室からある音が聞こえてきた。
──ピアノだ。
俺は理科室へ入るのをやめて、蜜に引き寄せられる蝶のように隣の教室──音楽室の、扉を開けた。
ドックン──
──ミー、だ。
ピアノを演奏しているのは、ミーだった。後ろ姿でも、一瞬でわかった。
昼休み、いつも教室で友達と過ごしてるミー。
ここでピアノの練習してるなんて、知らなかった。
俺は中に足を踏み入れ、音をたてないように扉を閉めた。
ミーは俺に気づいていない。
演奏に集中している。
ゆっくりとその後ろ姿に近づいた。
華奢な腰まで伸びているサラサラな黒い髪の毛が演奏と共に揺れている。
音色も、ミーも、ほんとに魅力的で…
吸い寄せられるかのように、
俺はその華奢な後ろ姿を抱き締めた。