【短】好きすぎてむかつく (男目線)
「…俺のこと、好きになってくれる可能性は?」
「さあ。それはアンタ次第じゃない?」
「…でも、今俺が抱き締めても、まったく動揺しなかっただろ。俺のこと、まったく男として見てないから…だろ」
自分で言ってて傷ついてきた。
いくら感情も表情も豊かじゃねえっていっても…いきなり後ろからクラスの男子に抱き締められて、ほとんど無反応ってことは…そういうこと、だろ…。
「…」
ミーは黙ったまま立ち上がって、一歩前に出ると俺の手をつかんで自分の左胸に押し当てた。
柔らかい、感触。
俺は驚いて引っ込めようとするも、ミー自身が、そうさせない。
ミー、華奢なのに触ると思ったより胸が……ってちげえ!
そうじゃなくて!
ドッドッドッドッドッ──
「はや…」
思わず、つぶやいた。
ミーの心臓が、ものすげー速度で波打ってるから。
「わたしは感情も表情も表に出すのが苦手。だけど…これで、わかったでしょ。…アンタにドキドキしてるってこと」
「……っ」
ミー、やばい。
うれしすぎて、にやける。
まじ可愛い。
可愛すぎて、むかつく。
「…絶対、好きにさせる。
ミー、覚悟しといて」
俺はそう言って、
ミーの手をぎゅっと握りしめた。


