星の向こうできみを待っている。


「はやく、伝えたいなぁ…」


「母さんは、まだ聞きたくないって思ってるぞ」



微笑むお父さんに、にっこり笑い返した。



「あたしね、お父さんにも伝えたいことがあるの」


「なんだ?」


「その、…ごめんね」



今更だけど。

どうしても謝りたかった。



昔、酷いこと言って。

お父さんの言葉、1つも信じてあげられなくて。



颯斗の時もそう。

あたしのことを1番に考えてくれていたのはお父さんなのに。そんな思いに気づいてあげられなくて。



「いっぱい、酷いこと言ってごめんね……」


「もういいよ。お父さんの方こそ、ごめんな」



そっと頭に触れる、大きな手。


親の温もりとはこういうものをいうのだろうか。


心が温かくて、とても不思議な感じ。
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