恋する剣士
土方の勘は、当たった


明が山崎を見つけ
「今夜、浪士組を襲撃するらしいよ」


すぐに知らせに帰り、対策がとられ
その夜、16名の長州浪士を捕縛した


その日から、明の行方がわからなくなった


「敵じゃないのは確かだろう
俺らと似たような仕事なら…
まぁ、そのうち会えるだろう」



その言葉通り、数ヶ月後


押し入った長州屋敷で、明を捕縛することになった

「…なんで、逃げねえんだよ」


困り顔の永倉に


「逃げてよかったの?」


ぶっきらぼうに返してくる


というのも
今回、捕縛した者はすべて、会津に引き渡される


「拷問とか… 嫌だろ」

「そうだね」



まるで他人事のように言い

永倉に視線を合わせる



「じゃあ 逃がしてよ 新八君」


永倉が驚く


ーーー俺の名前!!!知ってたんだ!?



< 14 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop