星降る夜はその腕の中で─「先生…私のこと、好きですか?」
 今、先生なんて言った…?


(私のこと、


 好きだ…って…言った?)



 唐突な先生の告白。



 ど…どうしよう!!


 私も好きだって言わなきゃ…


 言わなきゃ…


 だけど…


 突然のことに頭が真っ白になる。
 息は吸えなくなり、頬は燃え、視界は潤む。熱っぽく頭が眩んで言葉が出てこない。真っ赤に染まっているに違いない頬を両掌で覆って立っているのがやっと。


 そんな私に先生が告白の続きを言う。



「そういう諦めないとこ。オーストラリア訛りに果敢に挑むとことか」


「あ…」


 それ…?

 私ってばなんて早とちりを…


「意外と男前で」


「……誉めてないよね?」


 女の子に『男前』って、『対象外』ってことじゃん…


「そう?



 俺は惚れちゃうけどな?」



「ふぇっ!?」


 惚れちゃうけどな…って!何!?

 うゎぁ…やっぱり頭の中がぐるぐるする…
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