先生はめんどくさがり。

「今の白浜グループは、マナミさんのお父様に支えられてると言っても過言ではない。支援を切れば、また１からやり直しだ」


「…そんな……」


「君は、こいつの人生を奪ってまで想い続けるつもりか？君が諦めれば全てが丸く収まる」





そうだよ…


そんなことわかってる…





「間違っているのは、君だ」





私が、間違ってる…


そんなこともわかってる…



先生を苦しめているのも、マナミさんを困らせているのも。


全部全部わかってるのに…





「譲、お前もわかっているだろ」


「…っ」


「この子を一緒に連れて行ったとこで、何の役にもたたない。はっきり言えば経営を学ぶ邪魔になるだけだ」





先生のお父さんのその言葉を聞いたのが最後。


私は、気付けば部屋を飛び出していた。