先生はめんどくさがり。
「なんだよそれ」
先生がイライラしてるのがわかる。
「グループとか、後継者とか…私には世界が違いすぎて…」
「で、結論は何?俺と別れたいの?」
先生の冷たい声が小さく響く。
早く。
そうじゃないって言わなきゃ。
違うって。
…なのに言葉が出てこない。
‘‘ 間違っているのは君だ ’’
さっきお父さんに言われた言葉が、私の意思を邪魔する。
「いいわもう、わかった」
先生はそう言うと、私の腕を話して家の方へと歩いていく。
わかった。
…それはどういう意味?
だけど、それを理解するのが怖くて、考えるのをやめた。
私の気持ちを押し切って、マナミさんや先生までも不幸にして…
…それって何の意味があるのかな。