次期社長と訳あり偽装恋愛

すっかり仕事モードの顔に戻った立花さんをチラリと見上げる。
やっぱりカッコいいなと見惚れていたら、先に営業部のある階にエレベーターが止まった。

そうだ、今日は晩ご飯を立花さんと一緒に食べるならリクエストを聞いておかないと。

「立花さん、晩ご飯のメニューは何がいいか考えておいてくださいね」

「了解、また連絡する。じゃあ、仕事頑張って」

微笑みながら私の頭を優しく撫で、立花さんはエレベーターを降りていく。
その背中を見つめていたら扉が閉まった。

立花さんからどんな晩ご飯のリクエストがくるんだろう。
冷蔵庫の中にはそれなりに食材はあるけど、リクエスト次第では買い物に行かないといけないから早めに連絡は欲しいなぁ。
あっ、部屋は片付けてたよね……?

久々に一緒に過ごせることが嬉しくていろいろなことを考えてしまう。

あっという間に三階に着き、エレベーターを降りて歩き出した足取りはいつもより軽やかだ。

偽装恋愛から始まった私と立花さんの関係は本物の恋愛へと形を変えた。

最初、恋のリハビリと言って偽装恋愛を提案された時はこんなにも立花さんのことを好きになるなんて思わなかった。

大きな愛で優しく包み込み、甘えさせてくれる立花さんに、私の中に芽生えたこの愛しい気持ちを言葉にして伝えていけたらいいなと思う。

まずは立花さんも気にしていた名前呼びを頑張ってみようかな。

大好きです、翔真さん……。
脳内シミュレーションで一人赤面してしまったのは言うまでもない。


end.
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