血だらけペガサス


今回の校長先生の話は、いつもより質が高かった。

お話の質の良しあしというのは内容を聞いていなくても分かる。脳が勝手に判断してくれるのだ。こいつの話は面白れぇーよと。

倫太郎はわずかな時間だけ、聞き耳を立てることにした。


「考えてみれば当然なことで、海に住む人間と、山に住む人間とでは、見る世界が違います。」

(この時点で、三分の二の生徒は下を向いたり、目を瞑ったりしている)


「住む世界が違うから、価値観が違う。食べ物、と聞いて何をイメージするかも違う。そもそも生活スタイルが異なるから…………おい! そこお喋り!」


倫太郎はつい校長をジロリと睨んだ。
自発的に話をさえぎるんじゃねぇよと思った。


せっかく聞く気になった話だったのに、うるさい生徒のせいにして自分の話を途中で止めないでくれとも思った。
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