俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
俺が拳銃を向けると、子供の顔が少し強張った。そして動きが止まる。

「大人しくしろ。いいな?」

なるべく穏やかな声を心がけながら、拘束をするために俺は紐を出し縛ろうと子供に近寄る。

しかし、近づいた俺に子供は強い蹴りを入れた。まともに蹴りをくらい俺は後ずさる。

「……ッ!!」

子供とは思えない強さに俺は戸惑う。銃を向けられても攻撃をするなど普通はありえない。

「お兄さんさ、馬鹿でしょ?ガキのくせにこんなに強い奴がさ、そう簡単に降伏すると思う?そんなこと俺はしないよ!だって、あのお方に使えてるしね!」

子供はポケットから黒い玉を取り出し、地面に叩きつけた。すると、辺りに真っ白な煙が漂い始めた。

真っ白な煙で何も見えなくなる。子供は気配を完全に消しているようで、何も感じない。

ようやく視界が戻ると、子供はある資料を手に窓を開けてバルコニーに立っていた。

「この資料は頂いてくよ。じゃあね」

「おい、待て!!」

子供は俺が窓に駆け寄る前に窓から飛び降りた。俺は外を見渡すが、そこにはもう子供の姿はない。

すぐに子供が盗んでいった資料を調べる。そして、顔が真っ青になった。

子供が盗んでいったのは、対策本部の議長しか見ることができない対策本部のメンバーのことが詳しく書かれた資料だった。
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